絶縁

句題:プール
挨拶は 微笑み返し 名は知らず 偏人
キャップ着け 眉毛で歳が わかるよね 偏人

作詞家で作家のなかにし礼さん(享年82)は、実の兄を回想「ずるくて、強欲で、無責任でどうしようもないところのある兄貴でした」4億円の負債と2億円の借金を兄に被せられ絶縁した。著書「兄弟」は読んでいないが、新刊では「兄さん、死んでくれてありがとう」と宣伝された。「兄弟が諍いを起こすと母が悲しむ」という思いで必死に耐えてきたなかにしさんだったが、ついに絶縁を言い渡した。その16年後、兄が亡くなったと耳にした時は思わず「ばんざい!」とつぶやいたという。石原慎太郎氏(享年89)には「弟」の著書がありこちらも読んでいない。いや本屋で立ち読み(部分を)したな。想定内の兄弟愛の物語。

Aコミュニティではトップが半分認知症になり云うことが支離滅裂で周囲が困りはてているという。正常化のために「死んでくれるのを待っている」状態とか。高邁な理想を掲げる運動は、100円でも500円でも会員から月会費を取ったらどうか。金額に志がホンモノかどうかが問われる。Bコミュニティでは古く錆びの出た「専門知識」をふり回して毎回の会議をひっかきまわす。後になって「嫌われ役を引き受けてくれた」「あの信念や発言で全体がよい方向に向かった」という例外もある。戦前の思想犯、戦争反対で投獄死、当時の「非国民」はどうだろうか。絶縁はする方、される方に福をもたらす。絶縁は愛。恨みは一生、呪詛されないように過誤の謝罪に生きたい。愛憎は半ばし裏と表に、いまは老害を自省自戒。

備忘録

中国人民日報系の環球時報は、石原氏について「右翼の政治屋」と紹介した。2012年春、尖閣諸島の購入計画を言い出し、寄付金を募り始めた。その後、野田内閣が尖閣の国有化を決め、日中関係を悪化させたと強調した。ネットでは尖閣国有化の「元凶がついに死んだ」「中日関係をひどく破壊した罪人」などのコメントが相次いだ(伝聞)。私は石原文学の根底に優生保護思想、弱肉強食の肯定、信長的な暴力があると思う。東京新聞の若い記者が天皇制について聴いた。石原氏は日本共産党の綱領の一部を暗唱してみせ「天皇の制度は憲法上の制度であり、その存廃は、将来、情勢が熟したときに、国民の総意によって解決されるべきものである。」その通りだと賛同したという。神社参拝の延長線上に天皇制があり私個人的にも「ありがたい存在」で天皇制の存続を願う。しかしキリスト教、仏教、イスラム教などと並列し上下関係はない。自衛隊の対米従属を含め石原氏は、自分の言葉で語った。

朝に祈り夕べに感謝

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