気が知れない

ある人は、「ブログなんか書く人の気が知れない」と云う。たしかに思い深ければ言葉少なしは妥当である。文字や発信の多さは「人間の濃さ」とは比例しない。むしろ頻発、文字の量、冗長によって濃さが薄まる。朝晩に空気のように相手の存在に敬意をはらい感謝し合っている夫婦。いっでいっで(一々に、かごっま弁)言葉に出して、感謝するだろうか。感謝の多弁はそらぞらしい。人前では口に出せないのが普通の心情である。メールで、すぐに返信の文字が出てこない、結果的にノーレスのかっこうの内容がある。その二行、感動のあまり、どう返事していいかわからない。雑誌「暮らしの手帳」の巻頭言ではないが、読み手の心の奥深くしずんで血肉となり、いつか行動、ライフスタイルの変化となる。とすれば、はやり、ネットで発信する皆さんのお陰かな。我もまた、Ameba Owndと連動する投稿(Ameba Blog)を公衆の面前にさらすことになった。メールを書けば、ノーレスの日々に、あの一行がまずかったかなと疑心暗鬼、親しかった人間関係をわざわざワルくする。ブログの最新記事、どんな風に読んでくれたかな、と感想を気にする。抜けられないデジタル煩悩の世界。写真は、板橋区徳丸、粕谷家住宅。


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